濃紺の平面に角の丸い箱が2つ置かれている。左のサンドカラーの箱はふたが完全に開いていて、中は空っぽ。右のティールの箱はふたが閉じていて、ふたの下のすき間からかすかにティールの光がもれている。2つの箱のあいだには、サンドカラーの小さな四角が3枚並び、左の箱から右の箱へと続いている。

Samsungのセキュリティフォルダ、iPhoneにはある?機種変更前に知っておきたい違い(2026年)

Samsung GalaxyからiPhoneに乗り換える人の多くが、同じところでつまずきます。iPhoneにセキュリティフォルダはあるのか、という疑問です。答えは「ない」です。iPhoneには、アプリ、写真、ファイル、連絡先をまとめて入れておける独立した暗号化スペースがありません。ただ、Samsungのセキュリティフォルダにある機能の多くは、iPhoneにも対応する方法があります。このガイドでは、まず両者の違いを比べ、次に機種変更前にセキュリティフォルダからファイルを移動する方法を説明し、最後にiPhoneでの代替策を1つずつ整理します。

iPhoneには、Samsungのセキュリティフォルダと同じ機能はありません。セキュリティフォルダはSamsung Knoxの上に作られた独立したスペースで、2つ目のアプリや写真、ファイル、連絡先を入れておき、専用のパターン、PIN、パスワードでロックできます。iPhoneではこれがいくつかの機能に分かれています。非表示アルバムとロックしたアプリはFace IDか端末のパスコードで開き、メモは1件ずつロックでき、秘密の写真やファイルは保管庫アプリに入れられます。Smart Switchはセキュリティフォルダ内のファイルを読めないので、機種変更前に必ずファイルをセキュリティフォルダから移動してください。

SamsungのセキュリティフォルダとiPhoneの違い

Samsungのセキュリティフォルダは、Samsung Knoxの上に作られた、スマホ内の独立したプライベートスペースです。写真、動画、ファイル、連絡先、メモを移しておけるほか、別のアカウントでログインしたメッセージアプリなど、2つ目のアプリをインストールすることもできます。セキュリティフォルダには専用のロックがあり、パターン、PIN、パスワードを設定でき、指紋認証も追加できます。ロックすると、中のアプリやファイルは通常のメディアビューアやアプリ一覧に表示されません。Samsungから離れられない人が多いのは、まさにこの点です。1つのロックで個人データをまとめてしまっておけて、しかもそのロックはスマホのロック解除とは別のコードです。

iPhoneには、このようにまとまったスペースがありません。iOSでは、データの種類ごとに個別にロックをかけます。写真は非表示アルバムに入れ、アプリはFace IDでロックしたり非表示にしたりでき、メモは1件ずつロックできます。これらの多くはFace ID、Touch ID、端末のパスコードで開くため、パスコードを知っている人なら開けてしまいます。もう1つの大きな違いがアプリの2つ持ちです。iPhoneでは、同じアプリを1台に2つインストールできません。セキュリティフォルダ内の2つ目のアプリで別のアカウントにログインしていた場合、iPhoneではアプリ自体のアカウント切り替え機能を使うか、ログアウトしてからログインし直すことになります。iPhoneでの隠し方をひととおり知りたい場合は、iPhoneで秘密のフォルダを作る方法とiPhoneのフォルダにパスワードをかける方法の2本を参考にしてください。

機種変更前にセキュリティフォルダからファイルを移動する

機種変更でいちばん見落としやすいのがこの手順です。SamsungのSmart Switchのヘルプにははっきり書かれています。セキュリティフォルダは独立したストレージスペースで、Smart Switchは中のファイルにアクセスすることも読み取ることもできません。Appleの「iOSに移行」アプリが移すのは、連絡先、メッセージ履歴、カメラで撮った写真やビデオ、アルバム、ファイルやフォルダといった通常のデータで、セキュリティフォルダは別のスペースです。そのため、古いスマホをリセットしたり手放したりする前に、セキュリティフォルダを開いて持っていきたいファイルを選び、右上の「⋮」をタップして、セキュリティフォルダから移動するオプションを選んでください。移動した写真や動画は、通常のメディアビューアに戻ります。

「iOSに移行」が使えるのは、iPhoneの初期設定のときだけです。iPhoneの設定がすでに終わっている場合、Appleはいったん消去して設定し直すか、手動でデータを移すよう案内しています。だからこそ順番が大切です。まずSamsungのスマホで持っていきたいファイルをセキュリティフォルダから移動し、それから新しいiPhoneの設定を始めます。移動する前に、人に見られたくないファイルを書き出しておきましょう。データがiPhoneに届いたら、すぐにロックのかかる場所に移します。秘密の写真を通常の「写真」ライブラリに長く置いたままにしないこと、そして古いスマホをリセットする前にコピーが残っていないか確認することも忘れないでください。

セキュリティフォルダの各機能をiPhoneで置き換えるには

秘密の写真と動画:iPhoneの「写真」アプリには非表示アルバムがあり、iOS 16以降は開くのにFace ID、Touch ID、端末のパスコードが必要です。ただし、写真をライブラリのメイン画面から隠すだけなので、写真は同じライブラリの中に残り、パスコードを知っている人なら見られます。両者の違いは非表示アルバムと写真保管庫の比較を参考にしてください。アプリ:iOS 18以降は、アプリのアイコンを長押しして「Face IDを必要にする」を選ぶか、アプリを非表示にできます。非表示にしたアプリはAppライブラリの一番下にある「非表示」フォルダに移り、このフォルダを開くにもFace ID、Touch ID、端末のパスコードが必要です。手順はFace IDでiPhoneのアプリをロックする方法をご覧ください。

メモ:「メモ」アプリでは1件ずつメモをロックでき、端末のパスコードか別に設定したパスワードで開きます。詳しい比較はiPhoneのメモのロックと保管庫アプリをご覧ください。ファイル:iPhoneの「ファイル」アプリには、フォルダをロックする機能がありません。使える方法はiPhoneの「ファイル」アプリをロックする方法にまとめています。2つ目のアプリ:iPhoneには代わりになる機能がなく、アプリ自体の複数アカウント機能を使うしかありません。全体として、iPhoneの標準機能の多くは端末のパスコードを最後の鍵にしています。Samsungのセキュリティフォルダのように、スマホのパスコードとは別の鍵がほしいなら、パスコードでは開かない保管庫アプリが必要です。

Vaultaireで置き換えられること、置き換えられないこと

VaultaireはiPhone用の保管庫アプリで、写真、動画、ファイルを保管できます。開けるのは5×5の点に描いたパターンだけで、パターンは6つ以上の点をつなぐ必要があり、Face ID、Touch ID、端末のパスコードは一切受け付けません。ここがSamsungのセキュリティフォルダ専用のロックにいちばん近い点です。パスコードを知っている人でも、保管庫は開けません。ファイルはランダムな鍵を使ってAES-256-GCMで暗号化され、その鍵をあなたのパターンで開きます。保管庫を開いているあいだにスクリーンショットや画面収録をすると画面は真っ白になり、スクリーンショットを撮ると保管庫がロックされます。アプリ内のカメラで撮った写真は直接保管庫に保存され、「写真」ライブラリには入りません。パターンロックとFace IDにはそれぞれ一長一短があります。パターンロック、PIN、Face IDの比較を参考にしてください。

暗号化されたiCloudバックアップは初期設定でオンになっており、Appleが保存するのは暗号文だけで、鍵は持っていません。Vaultaireのアカウント登録も不要です。パターンが違えば開く保管庫も違い、アプリが保管庫の一覧を表示することはありません。無料プランでは保管庫を3つまで作成でき、すべての保管庫の合計で写真100枚、動画10本まで保存できます。Vaultaireにできないこともはっきりさせておきます。2つ目のアプリをインストールすることはできず、ほかのアプリや連絡先をロックすることもできません。Samsungから乗り換えるときは、セキュリティフォルダから移動した写真をまずiPhoneに転送し、写真を保管庫アプリに移す方法の手順で保管庫に入れます。最後に「写真」ライブラリから元のファイルを削除し、「最近削除した項目」を空にしてください。

関連ガイド

出典

よくある質問

iPhoneにセキュリティフォルダはありますか?

ありません。iPhoneには、Samsungのセキュリティフォルダのようにアプリ、写真、ファイル、連絡先をまとめて入れられる独立した暗号化スペースがありません。iOSでは写真、アプリ、メモを個別にロックし、その多くはFace ID、Touch ID、端末のパスコードで開きます。

Smart Switchでセキュリティフォルダ内のファイルは移せますか?

移せません。Samsungによると、セキュリティフォルダは独立したストレージスペースで、Smart Switchは中のファイルにアクセスすることも読み取ることもできません。機種変更前に、セキュリティフォルダ内でファイルを選んでセキュリティフォルダから移動してから、データを移行してください。

iPhoneでもセキュリティフォルダのようにアプリを2つ使えますか?

使えません。iPhoneでは、同じアプリを1台に2つインストールできません。アカウント切り替え機能を備えたアプリなら、それで代用できます。対応していないアプリは、ログアウトして別のアカウントでログインし直すしかありません。

iPhoneに、端末のパスコードを使わずに開くプライベートスペースはありますか?

標準機能にはありません。非表示アルバムもロックしたアプリも、端末のパスコードで開けます。この穴は保管庫アプリで埋められます。たとえばVaultaireはパターンでしか開かず、Face ID、Touch ID、端末のパスコードは一切受け付けません。