濃紺の面に浅い砂色の細長い板が縦に等間隔で並び、上から四枚目の位置だけが空いていて、その空いた場所の輪郭を細いティール色の光の線がなぞっている抽象的な図。

設定に「プライバシー」がない?iPhoneでの場所と隠れる理由

設定アプリを開いて「プライバシー」を探しても見つからない、という声はいまも多く聞きます。多くの場合、項目そのものは消えていません。iOS 16で名前が「プライバシーとセキュリティ」に変わり、並ぶ位置も動きました。ただし、スクリーンタイムの制限や、会社や学校が入れた構成プロファイルが原因で、本当に開けなくなっていることもあります。どこを見ればいいのか、灰色になっているときは何が起きているのかを順に説明します。

「プライバシー」は今は「プライバシーとセキュリティ」という名前で、設定アプリの中ほど、「スクリーンタイム」と「Face IDとパスコード」の近くにあります。いちばん速いのは検索です。設定アプリを開いて画面をいちばん上まで引き下げると検索欄が出てくるので、「プライバシー」と入力すれば直接開けます。それでも見当たらない、または開いても項目が灰色でタップできないときは、原因は三つに絞られます。まず設定アプリで「スクリーンタイム」、「コンテンツとプライバシーの制限」の順に開き、位置情報サービスなどが「変更を許可しない」になっていないかを確認してください。次に「一般」、「VPNとデバイス管理」を開き、会社や学校の構成プロファイルが入っていないかを見ます。最後に、項目は開けるのにアプリの一覧が空という場合は、そのデータへのアクセスをまだどのアプリも求めていないだけで、異常ではありません。

「プライバシー」は「プライバシーとセキュリティ」に変わりました

iOS 16から、設定アプリの「プライバシー」は「プライバシーとセキュリティ」という名前になりました。場所は設定アプリの中ほどで、「スクリーンタイム」の下、「Face IDとパスコード」や「緊急SOS」と同じ帯に並んでいます。青い手のマークが目印です。古い記憶のまま「一般」の中や画面のいちばん下を探しても出てこないのは、名前と並ぶ位置が両方とも変わったからです。

探し方でいちばん確実なのは検索です。設定アプリを開いて画面をいちばん上まで引き下げると検索欄が出てきます。ここに「プライバシー」と入力すると、該当する項目が候補として並び、タップすればその画面に直接移動できます。位置情報サービスやトラッキングのように、一段下の階層にある設定も同じ方法で開けます。項目名は日本語のまま検索できるので、英語での呼び方を覚えておく必要はありません。

開いても項目が灰色でタップできないとき

「プライバシーとセキュリティ」は開けるのに、中の「位置情報サービス」や「トラッキング」が灰色になっていてタップできない、という状態があります。これは不具合ではなく、スクリーンタイムの「コンテンツとプライバシーの制限」が効いている合図です。設定アプリで「スクリーンタイム」、「コンテンツとプライバシーの制限」の順に開いてください。この画面の中にプライバシー関連の項目が並んでいて、それぞれが「変更を許可しない」になっていると、本体側の設定画面では灰色のまま固定されます。

制限を外すにはスクリーンタイムのパスコードが必要です。自分で設定した覚えがないのに求められる場合は、機種変更の初期設定のときに決めた、または家族の管理下にあるアカウントを使っている可能性があります。パスコードを忘れたときはApple Accountのメールアドレスとパスワードで再設定できますが、その手続きを踏まずに設定画面を触っても項目は灰色のままです。影響の大きい順にプライバシー設定を見直す手順は別のガイドにまとめてあります。

会社や学校のiPhoneでは項目そのものが消えます

勤務先や学校から配られたiPhoneでは、管理者が構成プロファイルを入れて特定の設定を隠すことができます。この場合、項目は灰色になるのではなく、一覧から丸ごと消えます。設定アプリで「一般」、「VPNとデバイス管理」の順に開くと、入っているプロファイルを確認できます。ここに管理者名の付いた項目があれば、そのiPhoneは管理対象で、何を隠すかを決めているのは手元の端末ではありません。

管理対象のiPhoneでは、位置情報の共有、解析データの送信、アプリのトラッキング許可といった項目が管理者側で固定されていることがあります。プロファイルを自分で削除できる場合もありますが、削除すると社内メールや社内ネットワークの設定も一緒に消えます。判断に迷うときは、消す前に管理者に確認してください。私物のiPhoneに古い構成プロファイルが残っているだけなら、削除して問題ありません。

それでも直らないときと、設定に頼らない守り方

名前も場所も合っていて、制限もプロファイルも入っていないのに、プライバシー画面のアプリ一覧が空という場合があります。これは正常な状態です。この一覧に並ぶのは、写真やマイクなどへのアクセスを一度でも求めたアプリだけで、まだ何も求めていなければ何も表示されません。表示が明らかに壊れているときは、iPhoneを再起動し、iOSを最新版に更新してから、もう一度開いてください。それでも直らないなら、設定アプリで「一般」、「転送またはiPhoneをリセット」、「リセット」、「位置情報とプライバシーをリセット」の順に実行すると、許可の状態が初期化されて一覧が作り直されます。

ここで一度立ち止まって考えておきたいことがあります。プライバシー画面はパスコードなしで開けます。iPhoneのロックが外れている状態なら、誰でも設定を開いて許可を切り替えられますし、写真アプリの「非表示」アルバムも同じです。設定の項目を整えることは、アプリが何を取れるかを決める作業であって、手元のiPhoneを開いた人から写真を守る作業ではありません。見られたくない写真や書類があるなら、端末の中で暗号化して、別の鍵で開く場所に移しておくほうが確実です。

関連ガイド

参考資料

よくある質問

iPhoneの設定に「プライバシー」がないのはなぜですか。

iOS 16で名前が「プライバシーとセキュリティ」に変わり、設定アプリの中で並ぶ位置も動いたからです。項目自体がなくなったわけではありません。設定アプリのいちばん上にある検索欄に「プライバシー」と入力すれば、名前が変わっていても候補に出てきます。それでも一覧に出てこない場合は、構成プロファイルで隠されている可能性があります。

「プライバシーとセキュリティ」の項目が灰色でタップできません。

スクリーンタイムの「コンテンツとプライバシーの制限」が「変更を許可しない」になっています。設定アプリで「スクリーンタイム」、「コンテンツとプライバシーの制限」の順に開き、該当する項目を「変更を許可」に戻してください。この操作にはスクリーンタイムのパスコードが必要です。パスコードが分からないうちは、本体側の設定画面をいくら触っても灰色のままです。

会社から支給されたiPhoneでは何が見えなくなりますか。

管理者が構成プロファイルで指定した項目です。位置情報の共有、解析データの送信、アプリのトラッキング許可などが対象になりやすく、隠された項目は灰色ではなく一覧から消えます。設定アプリで「一般」、「VPNとデバイス管理」の順に開くと、どの管理者のプロファイルが入っているかを確認できます。

「位置情報とプライバシーをリセット」を実行すると何が起きますか。

これまでにアプリへ与えた許可がすべて取り消され、初期状態に戻ります。写真、連絡先、マイク、位置情報のどれについても、次にそのアプリを開いたときに改めて許可を求められます。写真そのものが消えることはありません。許可を出しすぎたと感じているときの整理には向いていますが、地図や配車のアプリを毎日使っているなら、許可し直す手間は覚えておいてください。